【オレカバトル】ダッキのカットイン演出考察!
【オレカバトル】ダッキのカットイン演出考察!
オレカ界で最もえちえちとの声も名高い正体は狐のケモ娘モンスター「ダッキ」。
コナミ側の性癖としか思えない関西弁を話すダッキちゃんは、風隠の陰謀のストーリーには直接絡まないため他モンスターとの接点も少ないです。
しかし、ダッキちゃんにも少ないながらもカットイン演出が存在します。
「雷鬼ナルカミ」「風鬼フウハク」とのカットインです。
カットインではダッキちゃんが「あの子、ええやん♡」と鬼人ボーイズに狙いを定めます。
ダッキちゃん推しとしてはナルカミたちにハンドレットフィストしたくなる演出ですがそれは一旦置いておいて.....
今回考察したいのはなぜこの三人のカットイン演出が存在するのかということです。
オレカのストーリーは漫画など他媒体はあれど、ゲーム内では明確には語られていません。
そのため想像する余白ができて楽しめる一方で謎も残ります。
今回はそんな謎の一つダッキのカットイン演出を浅はかながらも考察していきたいと思います。
1.ダッキ
ダッキは第3章に登場した火族の星3モンスターです。
イナリというきつね感丸出しモンスターの進化型なのでダッキの正体も多分きつねです、しっぽも生えてますし。
第三章でダッキと対戦するためには星3~6クラスのモンスター編成で挑まなければならないことから、雑魚としか戦わないダッキちゃんの姿勢がうかがえます。
ダッキの元ネタ
1,妲己
そんなダッキですが元ネタは中国史最大の悪女「妲己」でしょう。
妲己は古代中国の王朝「殷」の最後の王、紂王をとろかして堕落させた悪女とされています。
有名なエピソードとしては妲己が紂王に「聖人には心臓に七つの穴が開いていると聞きます」と言って、朝廷内の奸臣から心臓をえぐらせた話や、酒を注いで池を作り、木々に肉をかけ、その中で裸の男女を戯れさせた酒池肉林の語源ともなる話が有名でしょう。
ダッキのEX技である「ホウラクの刑」もこの中国の悪女伝説由来のものです。
紂王と妲己は日々の娯楽として罪人に炭火であぶられ続ける格子を渡らせる「炮烙」という刑罰が行われるさまをたびたび見物しました。
罪人が苦しみ、時には火に焼かれ死んでしまうのを見て、大笑いしていたという伝説が残っています。
こわい。
ちなみに古代中国の妲己についてもっと知りたい方は、
鳥人間さんが解説している素晴らしい動画のurlを貼っておくのでそちらもぜひチェックしてみてください。
さてダッキのモデルが古代中国の人物であることは分かりました。
しかしダッキがケモ娘である理由は何なのでしょうか。
これは妲己伝説が海を越え日本に伝わったことに由来します。
2,玉藻前
平安時代の政治家鳥羽上皇の寵妃に「玉藻前」という美貌をもったやんごとない女性がいました。
あるとき鳥羽上皇が病に伏せってなかなか回復しないことがありました。
医師にかかっても治らなかったため陰陽師に診てもらうと、その病の原因は上皇の后である玉藻前にあることが分かりました。
玉藻前は宮廷から逃亡し、追ってくる朝廷軍に妖術で交戦しました。
さて、この玉藻前なのですが、前世は紂王の后「妲己」であったといわれています。
妲己の伝説はこのように他の悪女伝説の中に取り込まれ、九尾の狐であるという改変が施されました。
つまりダッキがケモ娘である理由は日本版「妲己」のオリジナル設定に基づいているからだったんです!
狐の尾があるのも、イナリから進化する点からもいにしえの伝説にもとづいているためだったのです。
もしかするとダッキが関西弁で話すことも、元ネタとなった玉藻前が宮廷にいた時代の都が京都にあったためかもしれませんね。
では、ダッキちゃんについてある程度知れたところで、今度はナルカミ、フウハクとの関係について迫りたいと思います。
2.雷鬼ナルカミと風鬼フウハク
1,雷鬼ナルカミ
雷鬼ナルカミは序章に登場した風属性の戦士族モンスターです。
モンスター図鑑にはライジイが仙術を用いて若返った姿なのだと記されています。
さてそんなナルカミですが、その元ネタは歌舞伎十八番の一つ「鳴神」であると思われます。
もともと鳴神というのは「かみなり」を意味する古語で、万葉集にもその名が見受けられます。
江戸時代、初世市川団十郎によって「鳴神」という歌舞伎の台本が書かれました。
「鳴神」は鳴神上人という男が女性の誘惑に負ける話です。
世継ぎのいない天皇が鳴神上人に祈祷を依頼し、そのかいあって天皇に皇子が生まれます。
しかし見返りがなかったことから鳴神上人は怒り心頭で、雨を降らす龍神を呪術によって封印し、干ばつを引き起こしました。
そこで朝廷は雲の絶間姫という美女を上人のもとに送りこみ、鳴神上人はすっかり篭絡されてしまい、封印も解かれてしまうのです。
これが「鳴神」のあらすじです。
ここから中国の妲己と日本の鳴神の間に関連性が見いだせます。つまり「悪い美女」と「美女に騙されてしまう男」の関係です。
オレカバトルのモンスター、ダッキとナルカミにもそれが見いだせるのではないでしょうか。
カットイン演出内でダッキが放った「あの子、いいやん♡」というセリフは一見ダッキが一目ぼれしているかのようにも聞こえるセリフですが、
何が「いいやん♡」なのかは明言されていません。
もしかすると「(もてあそぶのにはちょうど)いいやん♡」という意味だったのかもしれません。
2,風鬼フウハク
では風鬼フウハクについてはどうなるのかという疑問が残ると思います。
風鬼フウハクもまたフウジイが若返った姿です。
モンスター図鑑によればナルカミとフウハクは若いころ張り合っていたらしく、どうやら面識があるようです……。
調べた限り「フウハク」の元ネタは「風神」ですが風神には女性にまつわるエピソードが見つかりませんでした。
となるとナルカミと似ているからコナミが適当にカットイン演出を作ったのでしょうか?
私はそうではないと思います。
フウハクについての説明文にはこう記されています。
「若かりしころは、ナルカミと張り合っていたもんだ」
ふたりが張り合っていた理由は不明です。
私は「もしその原因にダッキが絡んでいたとしたら?」と考えました。
そうすればこの三人が三角関係にあるのだと考えられませんか?
ダッキはカットイン演出にある通りナルカミとフウハクの両方に「あの子、ええやん♡」と言うわけです。
これが直接本人たちに言ったのかどうか分かりませんが、そんなことは関係ありません。ダッキほどの手慣れなら言葉なくとも若い二人を誘惑することはたやすいはずだからです。
そして誘惑されたナルカミとフウハクは意中の女性ダッキをめぐってライバル意識を抱きます。
つまりダッキ、ナルカミ、フウハクの三人の三角関係が作られていたのです!
そして二人は「張り合った」、そう考えられませんか?
3.結論
結論として
「ダッキとナルカミ、フウハクのカットイン演出はナルカミとフウハクの張り合いの原因を説明するものだった」
と私は考えました。
しかしここでまた一つの疑問が浮かび上がります。
それは言うほど「ナルカミとフウハクの関係って知りたいか?」ってことです。
正直言ってそこまで人気のあるモンスターではないし、ストーリーにも関わってきません。
カットイン演出を用意する必要があったかについては首をかしげる人もいることでしょう。
しかしこの疑問にも私は答えることができます。
それは「コナミがダッキちゃんを贔屓しているから」です。
だってこんなにセクシーなんですよ?
実際、テレビ東京系列で放送されていたアニメ「オレカバトル」にも登場するほどの人気もあるし、これはもう間違いありません。
カットイン演出が存在した本当の理由は、
「コナミがダッキちゃん推しだからどうしてもカットインを作りたかった」
絶対これです。
最後に.....
「リンリン」さんという方がダッキちゃんのBGMの歌詞を解読されました。ご存じですか?
もうオレカがサービス終了して何年か経ったというのに、いまだに誰にも出来ていなかったことを成し遂げたんですよ。私は中華ファンのはしくれだっていうのに、この曲がそもそも中国語で歌われていたことにさえ気づかなかった!
無関係な私が言うのもおかしな話ですが、URLを張らせていただくのでぜひご覧になってください。これは本当の偉業ですよ! リンリンさんはオレカバトラーの中の星です!